眼瞼皮膚弛緩症がんけんひふしかんしょうとは

まぶたの皮膚がたるんでいる状態を指します。
年齢とともに皮膚の弾力性が低下することが原因で発生しますが、
生まれつきまぶたの皮膚が垂れ下がっている場合もあります。
まぶたの皮膚がまつ毛を押し下げて、逆さまつげの原因となることもあります。

眼瞼皮膚弛緩症がんけんひふしかんしょうの原因

主な原因は年齢による皮膚の弾力性の低下です。
加齢により皮膚のコラーゲンとエラスチンといった組織のサポートが減少し皮膚がたるみやすくなります。

また日光や喫煙といった外的要因も皮膚の老化を促進する可能性があります。
生まれつき分厚いまぶたのため、幼い頃からたるみを認めていることもあります。

眼瞼皮膚弛緩症がんけんひふしかんしょうの手術について

余分な皮膚を切除することで機能的にも整容的にたるみが改善します。
視野が広がり、内反症（逆さまつ毛）ある場合は同時に改善が望めます。

以下の２つの方法で手術を行いますが、まぶたの厚みや皮膚のたるみ具合により適応が変わってきます。

重瞼じゅうけん形成術（睫毛上皮膚切除）　

まつ毛の生え際から５ｍｍ程度の位置で皮膚を切開し、余剰な皮膚を切除します。
重瞼（二重まぶた）を作成し皮膚を縫合します。
眼窩脂肪を切除する場合もあります。

術式	両眼 皮膚切除術（重瞼作成）
術前	まぶたの皮膚のたるみがあり、逆さまつ毛も伴っていました。
術後	皮膚のたるみをとり、重瞼（二重まぶた）を作成しています。

術式	両眼 皮膚切除術+眼窩脂肪切除術（重瞼作成）
術前	まぶたの皮膚のたるみがあり、逆さまつ毛も伴っていました。
術後	皮膚のたるみと脂肪をとり、重瞼を作成しています。

術式	両眼 皮膚切除術（重瞼作成）
術前	まぶたの皮膚のたるみがあり、黒目が半分隠れています。
術後	皮膚のたるみを取り、重瞼を作成しています。

術式	両眼 皮膚切除術（重瞼作成）
術前	まぶたの皮膚のたるみがあり、おでこを使って目を開けるため、おでこに深いシワができています。
術後	皮膚のたるみがなくなり、おでこのシワが浅くなっています。 術後は二重になりますが、皮膚の取りすぎに注意すれば自然な二重のラインになります。

術式	両眼 皮膚切除術+眼窩脂肪切除術
術前	まぶたの皮膚のたるみと、眼窩脂肪ヘルニアにより分厚いまぶたになっています。
術後	皮膚のたるみと脂肪を切除することで厚さが軽減し、黒目の輪郭がでるようになりました。

眉毛下皮膚切除術

眉毛の下のラインに沿って皮膚を切除し、皮膚を縫合します。
まぶたの皮膚は眉毛側が厚く、まつ毛側にいくにしたがって薄くなります。
眉毛の下の分厚い皮膚をきることで薄い皮膚が残ります。

以下の方に向いている手術方法です。

術式	両眼 眉毛下皮膚切除
術前	まぶたの皮膚のたるみにより黒目が小さくなっています。
術後	眉毛の下で余分な皮膚を切り取ることで、黒目が大きくなります。 二重を作らないため、昔の目元の印象に戻ります。

術式	両眼 眉毛下皮膚切除
術前	まぶたの皮膚のたるみにより二重が消えています。
術後	眉毛の下で余分な皮膚を切り取ることで、皮膚のたるみがなくなり、本来の二重がでてきています。 術後１週間のため傷が少し目立ちますが、1〜3ヶ月で目立たなくなります。

術式	両眼 眉毛下皮膚切除
術前	皮膚のたるみと厚みがあり、まぶた全体に垂れ下がっています。
術後	眉毛の下で切開し、余分な皮膚のたるみをとります。 本来の二重が出てきて、黒目が大きくなっています。

手術の副作用、リスク、注意事項