結膜弛緩症とは
白目(結膜)のたるみです。
眼表面のうち白目の部分を結膜といい、眼球壁(強膜)を覆っている半透明の膜のことです。
結膜には元来適度なたるみがあり、上下左右などの眼球運動に耐えられるようになっています。
このたるみが平均より強い状態を結膜弛緩症といいます。
たるんだ結膜は多くは下まぶたに沿って存在し、程度が強いときは黒目(角膜)へ乗り上がっていることもあります。
結膜弛緩症は染色液とブルーライトを用いると、よりはっきりその存在を確認することができます。
結膜弛緩症の原因
原因はよくわかっていませんが、加齢やコンタクトレンズの使用とともに増える傾向にあります。
結膜弛緩症の症状
弛緩した結膜はひだを形成し、涙の流れを邪魔します。
- 涙がよく出る
- 涙が溜まっている
- ごろごろする
- しょぼしょぼする
- 何かが挟まっている感じがする
- 結膜下出血をよく繰り返す
結膜弛緩症の手術について
結膜を凝固短縮させることで、弛みを減らします。
これにより異物感や流涙の改善が望めます。
- 局所麻酔で行います。
- 開瞼器で目を開きます。結膜に局所麻酔を行い、結膜を数か所凝固します。
- 手術時間は5分ほどです。
- 手術後に点眼と軟膏をします。
どのような効果が得られるかは個人差があります。
内側と外側の強い弛緩の場合は効果が不十分となることがあります。
術式 | 結膜凝固術 |
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術前 | 白目にたるみ(シワ)があり、涙(黄緑色に染まっている)の線が何重にもなっています。 |
術後 | 白目のシワがなくなり、涙の線が一直線になりました。 |
手術の副作用、リスク、注意事項
- 再発することがあります。
- 術後感染などで眼窩蜂巣炎がおこることがあります。
- 術後1-3か月程度の白目の赤みは引いてきますが、その間異物感がつよく感じやすくなることがあります。
- 手術中は局所麻酔で行います。
- 手術の痛みを和らげるために、麻酔の点眼や笑気麻酔を使用します。